プチ・ジャーニーに出かける。


大検予備校で問題演習。大学の過去問を3限・5限と2回やるのだが(内容は同一)、今日はどちらのクラスもなかなかよい雰囲気だった。そろそろ受験本番に対する意識が高まってきたからかもしれない。このくらいの緊張感があるのはやりやすい。あんまりピリピリしているのも嫌だけど。

問題演習は、どの解答が相応しいかということについて、学生同士で意見交換させるスタイルをとっている。講師である私は、なるべく司会役に徹したいのだが、なかなかみんな自分の意見が言えないので、仕方なく誘導することも少なくない。理想としては、学生同士で答えはアだ、いいやエだ、と侃々諤々議論してもらって、私はときどき「うーん……」とか「なるほど……」とか呟くだけ、というのがいいのだが、残念ながら理想は未だ遠い。でも、4月から頑張ってきたメンバーは、かなりしっかりと解答の根拠を説明できるようになってきた。今日になって気づいたのだが、解答の根拠を訊ねる際に私はいつも「根拠はなに?」と口にしていたのだが、これは、「根拠はどこ?」とするべきだったのだ。本文中に見られる解答の根拠をマークすることを習慣化させるためには、こういう細かいところでも工夫を凝らすべきであった。改善しなければ。それから、こういう具合に思いついた改善点やアイデアは、即座にノートしておかなければ。

授業の合間は2時間も空いているので、たまに職場の近くにある銭湯に行ったりするのだが、最近は、自習した問題を見てほしいと頼みにくる学生さんが多く、全く休憩時間にはならない。しかし、これも仕事のうちだと割り切って、片端から対応している。実働時間が結構長いってことだな。

授業終了後、小論文で面倒を見ている学生K君が、某大学のAO入試の志望動機書作成の相談に来る。そろそろネタを仕入れないと書く内容が尽きてしまうということで、一緒に新宿南口の紀伊国屋書店へ。職場から歩いてわずか10分の距離なので、便利である。学術書のコーナーを歩き回って、K君の関心にどんぴしゃり、志望動機書に引用できそうな本を発見。思わずふたりで喜ぶ。K君は、早くもこの志望動機書の執筆が勝負なのだ。ああ、私も頑張らないとなあ! くだらない仕事は早く始末して、学校や予備校の仕事に集中しなければ!(もちろん、日本演出者協会に対する不満を言っている。)

わが大検予備校はたいへん居心地のよい環境であるのだが、それだけに、学生たちを外の世界に触れさせる機会をなるべく多く設ける必要があり、他の先生たちもそれはよくわかっているようで、合宿、農作業、映画鑑賞会、美術鑑賞会など、様々なやりかたで学生たちを引っ張って出かけていく。私の場合は、学生さんとふたり一緒に本を買いに行くという極めてシンプルな方法である。大書店の棚を眺めてウロウロ歩き回るだけでも、学生たちにとっては知の宝庫に触れるきっかけにはなるからだ。御近所でできてしまうプチ・ジャーニーである。