菅と小沢と、どっちが勝つか。


ネットで見る限り、民主党代表選は、菅圧勝説もあれば小沢圧勝説もあって、どうなるかよくわかりませんな。政策で比べれば、消費税増税を言っている時点で菅直人が負けて当然だと思うのですが、マスコミは案の定「政治とカネ」で見事に小沢攻撃一色ですね。

民主党代表選というのは、国会議員と党員とサポーターの3者の投票によって決まるんだそうです。このうち国会議員は、選挙区の支持団体の意見を聞くでしょう。そうすると、マスコミがどれだけ騒ごうが、「消費税増税だけは勘弁してくれ」という声が勝つでしょう。生産者だって、流通業者だって、小売業者だって、消費者だって、この不景気に10%なんて勘弁してくれ、でしょう。まだ日本経済はリーマン・ショックから立ち直ってはいませんよ。だから小沢陣営は、馬鹿のひとつ覚えで「増税反対」を叫べばいいと思いますけどね。

小泉純一郎が「郵政民営化」というワンフレーズ・ポリティクスで勝利できたのは、「郵政民営化」が国民生活にどのような影響を及ぼすのか、国民大衆からすればよくわからなかったからですな。影響が間接的であったからこそ、「郵政民営化賛成=善/郵政民営化反対=悪」という図式がでっち上げ易かった。これを称して「小泉劇場」と呼んだわけです。しかし「消費税増税」が自分の生活に何をもたらすかは、誰にとっても、考えるまでもないことですな。菅直人が、このあいだの参院選で敗北したのは、この間接的影響と直接的影響の違いを認識しないまま、小泉をまねて増税を主張したからでしょう。でも、5%を10%にするとどうなるか、テレビや新聞がいくら財政の危機を訴えたところで、見誤る人はいませんよ。これで騙しおおせると思い込んだのは、ラーメン屋で1200円(!)使っちゃう、庶民感覚の麻痺に由来すると言わざるをえません。だいたい、菅直人ってのは本当に市民運動の活動家だったんですかね? ウィキペディア見ても、市川房江の選挙参謀だったという話しか出てきませんよ。これで市民運動家を名乗るのって経歴詐称ではないですか? ベ兵連にいたって本当ですか?? いったい何者なんですかこの人は???

ともあれ、マスコミがいくら騒いだところで、国会議員の過半は小沢に入れるでしょう。あとは党員とサポーターですが、このあたりが、マスコミに洗脳される可能性がありますね。菅さんもきっと、この層をどうやって取り込むかを考えているところでしょう。

だいたい、消費税増税に賛成するのって誰なのかと考えると、財政破綻による国債の暴落を警戒している人たちでしょう。国債で資産運用しているのってじゃあ誰かといえば、要するに金持ちや年寄りですな。貯蓄のない庶民からすれば、今更ハイパーインフレになったところで、苦しいことに変わりはないから怖くないですね。「食い逃げ」団塊世代は、きっと菅直人を支持し、ビートルズを聞き返し、預金通帳を眺め、最近は配当が増えたからありがたいなあ、累進税率も緩和されたことだしまた小泉が頑張ってくれないかなあ、さて円高だし海外旅行にでも行くか(今年3度目だけど)、ニュースでは就職難だって騒いでるけど、いまどきの若い連中は辛抱が足りないんじゃないか、俺の若い頃は……なんて呟きながら、悠々自適で定年後を満喫しつつ、構造改革を支持しておられるのではないですか。こういう層はふつうは自民党支持に回るんでしょうが、民主党党員・サポーターの中にもいるかもしれませんね。日本の会社では、組合の幹部をやることが出世の階段だったりするわけですしね。

いつだったか、電車に乗っていて、目の前に背広姿の老人が座っていたんですね。こんな爺さんでも現役で働いているのか、しかし何の仕事なんだろう?と不思議に思っていたところ、この老人が手帳を開けたんですな。好奇心が勝って思わず覗き込んだんですが、驚きました。手帳に何が書かれていたか。連日、ゴルフ、ゴルフ、ゴルフです(笑)。たぶん、どこかの会社の役員さんなんでしょうな。現役を退き、論功行賞だか何だか知らないけど、日々ゴルフが仕事。まあさすがに、最近はこういう名誉職についている人たちはリストラされているのかもしれませんけど、いいですか皆さん、得している人はいますよ。食い逃げしようとしている老人は存在しますよ。若い衆が「オレオレ詐欺」で稼ぐことには、水が低きに流れるような必然性がありますよ。ところが、彼らの存在は私たちの目から隠されています。嘘だと思ったら、サントリーホールにS席数万円のオペラを観に行って下さい。あるいは、田園調布や芦屋を散歩してみて下さい。この列島に億万長者が数百万人いるという事実が実感できますから。

私がまだ左翼だった頃、たいへん優秀なセールスマンの方が、私にこう言ったことがあります。「大岡さん、あなたは労働者の味方を気取ってるんですか。でも、労働者が貧乏から抜け出せないのは、その人がバカだからですよ。なんでそんな人たちに同情するんですか。」思わず言葉を失いました。そのセールスマン氏は、大変な苦労人でもあったからです。

さて、金持ち老人に支配されるマスコミの情報操作能力と、選挙区の声に耳を傾ける議員さんたちの情報収集能力と、どっちが勝つか、楽しませてもらいましょう。