今週の水曜・木曜の夜、ちんねんが企画したMixiniaというイベントに出演します。

織田作之助の小説『六白金星』を延々と朗読します。河崎純さんの演奏付きです。

織田作之助は、『夫婦善哉』で有名な、大阪の庶民の生き様を描く、無頼派の作家です。『六白金星』は、アホな青年が、アホなりに頑張って生きていくお話です。元気が出るので、演じてみようと思います。

過日袋井で上演したモリエール『ゴリ押し結婚』は、私としては川島雄三監督の映画『幕末太陽傳』を目指した作品だったのですが、ウィキペディアで織田作を引くと「映画監督・川島雄三とは生前親交があり、川島と共に日本軽佻派を結成したこともある」とありました。初耳でしたが、やっぱり好きな人には共通点があるのですね。

今の私にとって東京はアウェーでして、何を演じてよいのやら全く見当がつきませんでしたので、単に私が関西生まれだからという理由で、関西を舞台としたテキストを選んだ次第です。プチ・ディアスポラな感じですわ。

11月4日(水)18:00開演

11月5日(木)20:00開演

於・nakano f

上演時間約1時間です。入場料2000円だそうですが、先着順で割引もありますので、直接大岡にお問い合わせ下さい。よろしくお願いします。

2009/10/30~11/7 (1Week.)

Mixinia Vol.1 ~映像と演劇と音楽の小さな祝祭~

中野駅から徒歩5分。

イベントスペースnakano f にて、映像・演劇・音楽が連日楽しめる!

今後に注目の若手創作家から、日本全国を飛び回る演出家・海外でも活躍する音楽家まで、幅広い作り手の作品が楽しめます。

加速していく演劇・映像・音楽の次の世界で、礎となり得る作品を作るのは誰だ!?

乞うご期待!

※ プログラム全体タイムテーブルは風鈴堂のウェブサイトに掲載しております。併せてご参照下さい。

http://windbellhall.blog84.fc2.com/


【演劇】ブルーノプロデュース

「めぐり」 作・演出/橋本清

僕は、夏休みの宿題の、アサガオの観察日記がどうも苦手だった。

毎朝決まった時間に起きて、決まった時間に水をあげて、決まった時間に日記を書く。

それは学生である僕が、生きていることと同じ営みのくせに、他人事となると途端に出来なくなってしまう。

中野駅を降りて、北口を出て、商店街を通り抜けて、ロッテリアの近くの路地に入って、飲み屋と住宅地の半々のところを進んでいくと、その店が見える。久しぶりにあの子に会える。

それが嬉しくてたまらなくて、さっきからバスの中でiPodを聴きまくっている。

再生回数の多い曲は、あの子との思い出の曲ってすぐに分かってしまう。

僕が、アサガオを枯らしてしまうくらいの夏の真ん中に、あの子は産声を上げた。

ハッピーバースデイ。

ブルーノプロデュース URL …… http://brupro.cocolog-nifty.com/blog/


【演劇】ハイデンカン

「手紙」 作・演出/高尾優太

人が息をひきとる時 遺せるものは何だろう。

5通の手紙を受け取った僕は 手紙に従って彼女の部屋に向かった。

僕たちが見出す 彼女のものがたり。


【演劇】大岡淳

「六白金星」 演出/大岡淳 原作/織田作之助

静岡県各地を中心に、岡山、また海外でも活躍する大岡淳。

そもそも東京の人間であった彼が今や東京はアウェーだと言う。

演劇に限らず、広く知の世界に造詣が深い大岡氏が、自身が敬する先達へ捧げる新作をここnakano fにて上演する。

普通劇場 URL …… http://ordinary21.jugem.jp/


【演奏】

河崎純 ソロライブ(Wb. 他)

これまでも数多くの独奏を行い、ソロCDも作成しているコントラバス奏者の河崎純がMixiniaに今日だけのライブプログラムをくみ上げて参加。

さざ波から津波へと姿を変える海のような彼の独特な演奏は、その場に立ち会った聴衆に閃きと興奮をもたらす。

本年度通年で行っているソロプログラム「震える石」とは異なる特別な夜をお楽しみに。


【映像】

「龍宮」 監督/太田信吾【※第20回早稲田映画まつり入選】

出演:宮本大誠、小深山菜美、森みつる、宮川浩明、なるせ華、安西良

プロデューサー:伊藤愛、太田信吾

ロケ&協力:長野県天龍村/長野県飯田市南信濃

製作: 天龍村アートプロジェクト

監督・脚本・編集:太田信吾(第一回監督作品)

架空の山村。村の中でも独立した古家で寄り添うように生きる面彫職人の父とその娘。

父の彫る面は村を守る神社に毎年奉納される逸品でありながら、極めて不器用なために村から孤立している。

娘もやはり村の人々に馴染めず、学校では陰湿ないじめに遭っている。

どこにも行き場所の無いふたりだけの寡黙で純粋な愛情は純粋さゆえに理解され難く、周囲からは奇異の眼で見られている。

思春期を迎えた娘は変わる。父娘は幼少期と同じではいられない。

それを解釈できないまま、ふたりの間には深い溝ができてしまう。

そして村人たちの様々なエゴも交錯し、静かに二人の関係は崩壊の道を辿ってゆく。

松成堂 URL …… http://akiba.geocities.jp/dragon_cinema/


【映像】

「卒業」 監督/太田信吾

数年間に渡る自室での引きこもり生活に、終止符を打つことを決意した青年。

行き先不明の日々の中でもがきながらも、生を渇望し、少しずつ家族との関係性を回復してゆく過程を、ときにユーモラスに、生々しく描写する。

松成堂 URL …… http://akiba.geocities.jp/dragon_cinema/


【映像】

「夫婦茶碗」 監督/太田信吾

2008年、早稲田ボランティアセンターの天龍村山村留学プロジェクトでは、学生たちに見知らぬ相手と見知らぬ土地で結婚生活を体験してもらおう、という奇想天外なプロジェクトを始動させた。その名も「夫婦茶碗」。

怪しげな企画にも関わらず、何故かこの企画には応募が殺到、最終的に4組のカップルが無理矢理作られ、婚姻届にサインをし、彼らは少子高齢化の進む長野県天龍村で結婚生活を始めることとなった。

見知らぬパートナーと結婚生活を体験することになった学生たち。

何故、彼らはまだ学生にも関わらずいきなり『結婚』を体験しようとしているのか?

しかも、恋愛というプロセスを抜きにして。徐々に、二人の結婚生活からは、コミュニケーションを不得手とする若者の実情が浮かび上がってくる。

自らのコンプレックスと向き合いながら、他者を許容しようとする過程を、長野県天龍村の雄大な自然の中で、ひと夏に渡り見つめた。

松成堂 URL …… http://akiba.geocities.jp/dragon_cinema/


【映像】

「シベリアの道化師」 監督/山田泰士

静岡県袋井市・月見の里学遊館に出現した、現代美術家・村松正之によるインスタレーション「巫女の国の夢より」。

2008年9月、重厚かつ壮麗なこの作品を舞台として、詩人・石原吉郎の散文からインスパイアされたパフォーマンス『シベリアの道化師』を大岡淳が演出、上演した。

現地でしか遭遇出来ない希少なパフォーマンスを、新進気鋭の表現者・山田泰士が、その手で映像作品として甦らせたものが本作品となる。

数少ない上映の機会をお見逃しなく。

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ご予約/お問合せ(風鈴堂)

070-5071-3658

wb-i.kana@ordinary21.com