横浜青陵高校「演劇表現」。今日も脚本読みに挑戦しようということで、先週の如月小春に続いて佐藤信「イスメネ」を持ち込むが、これが完全に失敗。以前に大師高校でやったときは大いに盛り上がったのだが…。断片化された台詞の合間に多くを暗示する、佐藤信の詩的言語は実に見事なのだが、女子高生諸君はここにドラマを見出すことができないようである。私がかつて演出を担当していた十代のミュージカル・ユニット「チューインガム過激弾」を前提として、過大な期待をしてはいけないということか。ただ、ひとりでもこういう脚本の世界観に積極的に入り込む参加者がいれば別だったかもしれない。残念。
ところで今日は、全国の学校に設置された演劇用スペースを調査している、某大建築科の院生で韓国からの留学生であるPさんが授業見学に訪れた。終了後にインタビューを受けるが、これが意外に内容にまで踏み込んだ質問の嵐で面食らう。一見して地味な彼女の研究の成果は、これからの日本社会にジワジワと浸透していくことだろう。Pさんとはそのうち、一緒に仕事をする機会があれば面白いだろうな。