菊地成孔さん南博さんのライブ、やっぱり素敵でした。開演前に浜松から来られたお客様方と「そもそも、キリスト教徒ではない私たち日本人がバッハを演奏するとき、いったいどんな気持ちで演奏すればいいのか?というアポリアを消化していない演奏家など、プロとは呼べないんじゃないか」という話をしていたので、アンコールで演奏されたバッハに、菊地さん南さんの、日本のジャズメンとしての覚悟が透けて見えて、ぐっと来ました。
さて、政局が動いていますね。私はもちろん、小沢総理・亀井財務相による救国内閣が成立することを夢見るものではありますが、現時点の報道による限り、菅総理は人事で小沢さんに妥協するつもりみたいですね。小沢一郎としては、勝てば総理大臣、負ければ党を割って政界再編、と脅しておいて実をとるということでしょうか。
菅直人が小沢を突っぱねて仙谷や枝野を守りたいなら、今以上にアメリカ筋の支援を得て、マスコミによる情報操作を強化し、検察をたきつけるしかありません。しかし、小沢一郎の代表選出馬表明を罵倒した売国朝日新聞は、絶妙なタイミングで、仙谷由人の政治資金疑惑を報道しましたな。これは「仙谷の首を差し出してでも小沢総理誕生だけは回避せよ」という、アメリカ筋から菅総理へのメッセージでしょうね。
代表選に小沢さんが出ても「政治とカネ」疑惑で完敗するだけだ、という見方も出ていますが、その程度の実力しかないのなら、わざわざアメリカが仙谷を差し出すはずもなく、まあ、菅・鳩山会談で確認されたトロイカ体制をしばらく続けるんですかね。トロイカ体制への復帰というのは、事実上、いわゆる民主党七奉行による「構造改革」クーデターの挫折を意味していると思います。
どうせなら民主党を割ってもらって、ガラガラポンで政界再編という方が国民にとっては利するところが大きいような気もしますが。自民党とみんなの党と菅グループと泡沫政党の老人たちがくっついて、アメリカと外資と経団連のご機嫌をとりまくって、北野武や太田光のテレビ番組に出まくって、横須賀の極道の馬鹿息子でも担げばいいんじゃないですか(そういえば、北陸の土建屋の馬鹿息子はラリパッパで自滅しちゃいましたけど、ああいう連中ってみんな「芸者殺し」が趣味なんですかね?)。対するに、労組を基盤として、小沢一郎・亀井静香が愛国派を糾合し、公明党とくっつけばいいと思いますけれども。で、小林よしのりの絶妙な命名を借りれば、前者が「自由暴走党」で後者が「民主迷走党」になるわけですな。これならわかりやすくて選挙のとき楽ですね。
ただ、辻元さんみたいなリアリストを別として、社会党・共産党が二大政党制に乗ってこないからなあ。冷戦期の社会党には存在意義があったと思いますが、今や社・共がやっていることは利敵行為ばかりじゃないですか。さっさと2つとも潰れちゃえばいいと思うんだけどなあ。「左翼」という言葉は、もはや「老害」と同義ですね。