ジョングルール・ボン・ミュジシャン「時をかけるジョングルール」中世を駆けめぐる放浪楽師 II

 

西洋中世において、トゥルバドゥール(吟遊詩人)が作った歌を歌い、様々な芸で人々を楽しませたのが、ジョングルール(放浪芸人)。このジョングルールの音楽世界を、現代日本に蘇らせるユニットが、ジョングルール・ボン・ミュジシャンです。

大岡は1996年にダンテ『神曲』を演出した際、ダンテの詩作とも共振したであろうトゥルバドゥール/ジョングルールの存在に関心を持ちました。音楽は、コンサート・ホールに閉じ込められる以前、宮廷や街頭を風のように往来していた。近代芸術が見失ったそのような音楽のありかたを復興させるユニットがこの日本に存在すると知り、ぜひ何かお手伝いをしたいと考えた次第です。念願かなって、演出を担当します。

また今回、本郷の求道会館という、東京都有形文化財に指定されている歴史的建造物が会場に選ばれました。西洋建築と日本建築を見事にブレンドした、建築家・武田五一の代表作のひとつです。ジョングルールの音楽世界を、同時代の日本における後白河法皇の『梁塵秘抄』に接続するという、このユニットのもうひとつのテーマにぴったりの、素晴らしい空間です。

さて、この最高の空間を得て、現代の放浪楽師たちは、どんなパフォーマンスを展開してくれるのでしょうか。街頭に大道芸人を見つけたときのように、ドキドキ・ワクワクしながら、近づいてみて下さい。ほら、歌が聞こえてきました……!

 

●時間:7月21日(土)19時開演、7月22日(日)14時開演
●会場:求道会館(東京都文京区本郷6-20-5 )

●料金:全席自由¥3,000円、当日¥3,500円

●出演:名倉亜矢子(歌・ゴシックハープ他)、辻康介(歌・語り)、上田美佐子(中世フィドル他)、近藤治夫(バグパイプ、ハーディガーディ他)、ゲスト:立岩潤三(パーカッション)

●演出:大岡淳

●曲目:後白河法皇(編):梁塵秘抄より「遊びをせんとや生まれけむ」「金の御嶽にある巫女の」 / 作者不詳:カルミナ・ブラーナより「極道の歌」、「来れバッカス」 / アルフォンソ賢王(編):聖母マリアのカンティガより「蝋燭とジョングルール」 / 作者不詳:サルタレッロ、王のエスタンピー ほか

●予約・申込み:http://jongleur-japon.com

●プレイガイド: 東京古典楽器センター 03-3952-5515、鷲野宏デザイン事務所 050-3736-1404

●問合せ: info@jongleur-japon.com 、050-3736-1404(鷲野宏デザイン事務所)