「路上演劇祭Japan2004」(http://rojo.at.infoseek.co.jp/)を観に、京王線・千歳烏山駅前広場へ。
「統合失調症」「外国人労働者への待遇」「駅前放置自転車」と、例年通り徹底して等身大のテーマを扱っている点に、好感が持てるイベントである。特に、“黄金のせむし”チームが上演した「統合失調症による幻聴」をテーマにした寸劇は、真面目に労働する現代人ならば誰もが無視できない問題を扱っており、色々と考えさせられた。
ところで、SANDで刊行する予定のDVDマガジンに収録すべく、この演劇祭に対する取材を敢行したのだが、やってみないとわからないとはこのことである。「反テレビ運動」も何もあったものではない。かっこ悪いったらありゃしない。今さら気がついたのだが、インタビュイーにビデオカメラを向けマイクを差し出すというのは、それ自体極めて暴力的な行為なのだ。さらにインタビュアーである自分は、どうあがいたところでその暴力性を担っている当事者であり、そのせいか、口調も振舞も我知らずテレビの文法に従ってしまうのだ。こんなことになるとは思ってもみなかった。マスコミとは取材対象の選び方が異なると嘯いたところで、根本的な差異化をはかることにはなるまい。ということで、今日の取材内容はもちろんそのまま使用するが、DVDの形態に関しては方針の転換を考えねばならないだろう(大雑把なアイデアはまとめたので、後はSAND運営会員諸氏に検討してもらおう)。