ふじのくに⇄せかい演劇祭2015
オルタナティブ演劇大学 ―再び巡り来る「政治の季節」のための5つの語り―
〈開催直前シンポジウム〉
抵抗と服従の狭間で ―「政治の季節」の演劇 ―


worldtheaterfestival

SPAC-静岡県舞台芸術センターが開催する、ふじのくに⇄せかい演劇祭2015の関連企画として、「オルタナティブ演劇大学」と題した連続5回のシンポジウムを開催します。まず、シンポジウム全体のコンセプトはこんな感じです。 
 

精神ノ運動ノススメ

大岡淳(SPAC文芸部)

1960年代は、学生叛乱や社会叛乱が世界中で巻き起こった〈政治の季節〉だった。叛乱は往々にして、冷戦体制における二極――アメリカを中心とする資本主義陣営とソ連を中心とする共産主義陣営――のいずれにも与しない、第三の可能性を志向した。だがそれは実現を阻まれ、未だ形にならざる何かのまま、想像力によって追い求められた。その想像力の産物が、ロックンロール、フリージャズ、ポップアート、ハプニング、ヌーヴェルバーグ、アメリカン・ニューシネマ等々、前衛的60年代カルチャーであったと言えよう。そして日本の演劇シーンにおいても、アンダーグラウンド演劇運動が産声をあげた。このときから既に半世紀が経過したが、未だ形にならざる何かを形にしようとする、アングラ的な精神の運動は、今なお、私たちが向かうべきオルタナティブな社会の姿――互いに異なる者たちが共存する共同体――を予告している。半世紀前とは打って変わって、叛乱も反逆も抵抗も許されず「空気」への同調を強要される〈政治の季節〉が到来しつつある今、精神の運動を復興させるための、学びの場に参集していただきたい!

 
 
前夜祭的な位置づけとなる第1回は「抵抗と服従の狭間で ―「政治の季節」の演劇―」と題しまして、SPAC新作『メフィストと呼ばれた男』を題材に、いきなり直球ですが、知識人・芸術家の転向問題について、議論しようと思います。

全体主義的なムードが高まる状況で、沈黙したり、逃走したり、批判すべきものに対する妥協や迎合が、むしろ良心的な選択となってしまったり、あるいは、これまでの自分こそ間違っていたと反省して、積極的に転向してしまったり・・・・・・知識人や芸術家の政治的な発言や行動に関して、ナチス政権下のドイツは、様々な示唆を与えてくれます。さて、今日の私たちは、言いたいことが自由に言える社会に生きているのでしょうか? そうではないとすると、これから私たちは、どのように発言し、行動し、生きていけば良いのでしょうか?

ゲストは、『文学部をめぐる病い』(ちくま文庫)をはじめ、文系インテリの痛いところを突く著作を世に放った、舌鋒鋭い論客でもいらっしゃるドイツ文学者、高田里惠子さん。そして、『未完のファシズム』(新潮選書)をはじめとして、日本社会の深部をえぐる著作で人気の、政治思想史研究者にして音楽評論家、片山杜秀さん。このおふたりに、SPAC文芸部メンバーである、社会学者・大澤真幸さん、フランス演劇研究者・横山義志さんを加え、ハイテンションなトークセッションを展開したいと思っております。司会進行は大岡が務めます。
 
●日時
2015年4月10日(金)19:30~21:30

●会場
スノドカフェ七間町
〒420-0035 静岡県静岡市葵区七間町7−8
電話:054-260-6173
http://www.sndcafe.net/sc7.html

●チケット
1500円(定員30名)

●予約
SPACチケットセンター
Tel.054-202-3399(受付時間10:00~18:00)