進路指導担当S先生との会話。


毎週水曜は藤沢総合高校で授業の日なのだが、今日は中間試験なので授業はなく、職員室で時間を潰す日。内職するつもりだったが、進路指導担当のS先生と雑談。色々と面白い話を聞くことができた。大学が中学高校段階の学習を徹底させるなどと謳ってしまうと、これまでならレベルの低い大学と思われて学生が集まらなかったが、今は逆で、なりふり構わずそのくらいのことを宣伝材料にしなければ人が集まらないらしい。「まあ、今じゃ学士をとったくらいでは大学に行ったことにはならないのかもね。大学院の修士が昔で言う大学生で、大学生は昔の高校生っていう、それだけのことかもしれないけど。」これは私も大賛成である。そして、各大学が学生の学力低下に対応を迫られる中で、学生の能力向上から就職まできっちり面倒を見て成功を収め、注目を集めているのは金沢工業大学(http://www.kanazawa-it.ac.jp/)だそうだ。理系版のICUといった趣らしい。これは不勉強で知らなかった。これから色々調べてみよう。

S先生は、各大学・専門学校等から送られてくる推薦入学の募集要項の山(本当に山と積まれている!)と格闘しておられた。びっくりしたのは、「貴校出身の在学生からのメッセージです」と書かれたパンフの中に、学生の写真と直筆の手紙(文面は指定されているのかもしれない)を同封している学校がいくつもあったこと。学校といっても大学でも専門学校でもなく、認可されていない学校に限ってこういうことをやったりしている(例えば、エステの学校とかね)。進路担当者に要項を捨てられないようにするための工夫らしいが、「これだって一種の個人情報でしょう。こんなものを同封してくる時点で、その学校の見識を疑うよね。生徒には行かない方がいいって言うね」と笑うS先生。全くだ! そんな小手先のトリックにすがっているようでは、倒産は近いと見るべきだ。殊に大学はこれから過当競争にさらされるわけだから、今どきの学生の意欲低下と学力低下の悪循環に、正面から対処できるような改革を実践して、さらに、その結果学生がどの程度のスキルアップを達成できるか、客観的なデータとして開示する努力が必要だろう。その意味で専門学校の経営手法には、学ぶべきところが多々見出せるかもしれない。私なども、川越の大学で引き受けている「文章表現法」のカリキュラムを考えるうえで、ビジネス系の専門学校の科目が参考になるのではないかと睨んでいる。とにかく「教育と研究の両立」などと眠たいことをほざいている大学に明日はない。そういう高尚なことは学部でなく大学院でやればいいのだ。学部は「教育」に全力投球すべし。今日のS先生とのお喋りから、改めて確信した。

ちなみにS先生に言わせれば、私が教えに行っている川越の大学は「短大が四大化したような学校でしょう。カネがあるから、というだけで入学するから、学生は本当に遊ぶことしか考えていない。いちばん問題のあるパターンだよね」とのこと。わはははは。いや、笑えない話か。

ところで、大学・高校・予備校といった枠を超え、志ある教育関係者が情報交換できるような勉強会を組織できたらいいなあと考えている。あるいは既存の集まりに私が参加する形でもいいので、面白い集まりをごぞんじの方は是非教えて下さい。