普通劇場の公演中止に伴い、ピンチヒッターで登場してもらったshelfさん(http://theatre-shelf.org/)のイベント、無事終了しました。

shelf主宰の矢野さん、ゲスト・パフォーマーの皆さん、トークゲストの佐々木さん、鳴海さん、清水さん、そのほか関係者の皆さん、お疲れ様でした。

個人的な収穫は、ポタライブ(http://d.hatena.ne.jp/POTALIVE/)の岸井大輔さんと初めてお話ができたこと。それから、クアトロ・ガトス(http://www.cuatro-gatos.com/)の清水唯史さんと、初めてパネリストとして御一緒できたこと。

岸井さんには、本当に勇気づけられた。同い年で、出身大学も同じで、芝居をやっていて、それなのに、きちんとお話をしたのはこれが初めてである。だが、道筋は異なるけれども、〈劇場という場所で、いわゆる俳優たちが芝居をやって、そこに観客を集める〉というシステムから脱却し、新たな活動の形態を確立しているという点で、普通劇場にとっては先輩のような存在である。ひょっとしたら、世代的な共通性もあるのかもしれない。私らの世代は、ニューアカあるいは現代思想の影響を被った最後の世代なので、自分がやっていることの思想的な位置づけにこだわるところがある。それが、独特のスタイルを生む動機づけになっているのかもしれない。

そして、クアトロ・ガトスの清水さんは、一緒に並んでパネリストをやってもらったというだけで、大岡はちょっと感激してしまいました。舌鋒鋭い「演劇」批判を久々に聞くことができて、「絶対演劇」をライバル視しながら、あれとは異なった表現方法があるのではないかと模索していた商品劇場の日々が、まざまざと思い出されてしまった。海上さんの「廃業」もいいのだが、清水さんには、そのように明確な態度表明などあえてせず、たまにふと思い出したように「上演」に取り組んでもらいたいものだ。

まあ岸井さんにしても清水さんにしても、基本は一匹狼なので、その強さがある。彼らと比べれば、今の私はサラリーマンみたいなもので、色々な組織に食べさせてもらっているわけだが、もうちょっと、独立して思考したり行動したりする余地を増やしたいなあと、つくづく思った次第。